こんにちは賃貸で猫三匹と暮らし始めたオギーです
猫の多頭飼育をする際には
先住猫がすでに家にいて、新しく新入り猫を迎えるケースが多いと思います
仕事で留守にすることが多いから猫が寂しくないように
もう1匹迎え入れてあげたいと考える方もいるのではないでしょうか?
その際に先住猫と新入り猫の顔合わせに頭を悩ませる方も多いと思います
私自身も猫同士の顔合わせに苦労した経験もあり
猫3匹と暮らすために引っ越しもしました
今回は賃貸で猫三匹と暮らしている経験をもとに
猫同士の顔合わせの注意点をまとめていきたいと思います
一般的な猫同士の相性
猫の相性は性格や生育環境によっても変わってくるので
これが正解というものはありません
一般的な傾向というものにとどまりますが参考にしてください
猫がケンカする理由の多くはなわばり意識からくるケンカです。
【一般的に相性が良い猫の組み合わせ】
1(成猫) × (子猫) → 比較的面倒を見てくれたりすることがある
2 異性のねこ →オスメスの組み合わせは衝突が起きる要因が少ない。去勢・避妊手術を必ず受ける必要あり
3 メス同士のねこ →オス同士のように縄張り意識が低いため衝突しにくい。避妊手術は必ず受ける
したがって
縄張り争いからくるケンカが起きる可能性が低い組み合わせが比較的うまくいきやすい組み合わせといえます
しかし、去勢・避妊手術をしていないとオス猫はなわばり意識が強く、メス猫もストレスが高まります
必ず去勢・避妊手術を受けるようにしてください
異性の猫を複数飼育する場合は繁殖してしまうので必須事項といえます
【トラブルにつながりやすいと言われている組み合わせ】
(高齢猫) × (子猫)
(オスの成猫)×(オスの成猫)
反対にケンカが起きやすい組み合わせがトラブルにつながりやすい組み合わせといえます
高齢猫は子猫の動きの激しさについていけず、穏やかな暮らしが壊されストレスに感じてしまうことがあります
また雄猫同士は去勢していても縄張り意識が残るため、ケンカに発展する可能性があります
まずは自分のすまいが猫の多頭飼育が可能か考えよう
猫は大切な命です
思い付きで迎え入れてやっぱり無理だったでは済まされません
まずは自分の住まいが本当に猫を複数受け入れることができるかどうか考えてみましょう
すまいで事前にチェックしておくべきこと
- そもそも猫複数飼育してよい建物か(賃貸)
- 完全に分けることができる部屋の数があるか
- 全ての部屋に空調設備があるか
1.そもそも猫を複数飼ってよい建物なのか(賃貸)
賃貸物件に限った話だと思いますが
賃貸物件はペット可の物件とペット不可の物件があります
ペット不可の物件ではもちろんペットと一緒に暮らすことはできません
ペット可の物件の中でも
『猫は1匹に限る』など必ず飼育してよい数が決められています。
また飼育するペットは名前や種類など申請の書類を出す必要がある場合がほとんどです。
内緒でペットを飼育することは後々トラブルにつながることになります
必ず賃貸物件の場合はルールを守ったうえで飼育しましょう
2.完全に分けることができる部屋の数があるか
これは新しく猫を迎え入れる際には、まずは姿を見えないようにすることが大切だからです。
先住猫と新入り猫どちらにも安心できる場所が必要です
新しい環境で別の猫がいても自分が安心だとそれぞれの猫が感じることができるためには、扉などで完全に分かれた部屋があることが理想です
また
顔合わせがどうしてもうまくいかず猫同士が顔を見ると激しく攻撃してしまう場合や
病気などになってしまった場合は
猫同士が顔を合わせないようにする必要があります
部屋をわけることができなければ
どちらかをずっとケージに入れて飼育する必要が出てきます
3.すべての部屋に空調設備があるかどうか
こちらも分けて生活することを想定したことになりますが
夏の暑さに対して、エアコンなしだと危険な場合があります
窓を開けていけばいいやと思うかもしれませんが
防犯上のリスクや、対策なしで窓を開け続けることは
猫によっては脱走にもつながる可能性があります
あなたの先住猫はどんな猫?
新しく猫を迎え入れる際には何よりも先住猫に対する配慮が欠かせません
まずは先住猫の健康状態やどのようなタイプの猫なのかをしっかり考えたうえで
新しい猫を受け入れるか決めることは重要です
先住猫の健康面は?
新入り猫が来ることで先住猫には環境の変化が起きるため
先住猫にストレスがかかることは間違いありません。
健康面の不調を抱えていたら、なおさら負荷は大きいものになるかもしれません
先住猫の体調チェックは事前に必ず行いましょう
先住猫の年齢やタイプは?
基本的に猫は若いほど適応力・順応する力が高いと言われています
高齢猫であればあるほど環境の変化にも弱く
新入り猫が子猫であれば、その活発さにストレスを感じやすいとも言われています
また兄弟猫やほかの猫と暮らしてきた経験なども影響してきます
先住猫の気持ちを汲み取ることはできない
様々な要因を考慮し、しっかりその先まで考えたうえで新入り猫を受け入れるか検討しよう
先住猫がいる家で新しく猫を受け入れる際の注意点
何よりも先住猫を優先しよう
新入り猫が来たことにより
自分の縄張りがとられるのではという不安を先住猫は感じています
そんなときに、目の前で新入り猫ばかりをかわいがると
ますます先住猫の不安は大きくなってしまいます。
ご飯をあげるのも
おもちゃで遊ぶのも
撫でるのも
先住猫を優先しましょう
あからさまに優先してあげるということが大切です
新入り猫を冷たく扱うのではありません
先に先住猫に安心を感じてもらうことを優先してくださいということです。
新入り猫にも安心をプレゼントしよう
先住猫と同様に
新入り猫にも不安はあります
新入り猫はよくわからないところにいきなり連れてこられたと思ったら
そこはすでに違う猫の縄張りだったのですから
気が気ではない状態です
顔合わせ云々の前に新入り猫には
その他の猫のいる家で安心して過ごせる場所があるという実感を持ってもらうことが重要です
最初は完全に別の部屋で過ごすかケージに入れて見えないようにするということが言われていますが
わたしはその後の顔合わせのことを思うと
最初は先住猫と新入り猫は完全別の部屋で過ごすようにできるとよいと思います
ただ部屋を分けても、新入り猫は必ずケージの中で最初は過ごしてもらいましょう
猫は狭い場所を好む生き物なので、広すぎると落ち着かない他
いろいろな隙間に隠れられてしまうと手出しができなくなってしまいます
まずは場所と人に慣れてもらうことが大切です
野良猫を迎える場合はまずは人馴れを
野良猫を迎える場合はさらに注意が必要です
猫同士の顔合わせの前に、人に慣れてもらう必要があります
おいしいご飯を持ってきてくれる人とというポジションを獲得するところから始めましょう
触りたい気持ちは分かりますが、猫が来てくれるまではぐっとこらえて淡々とご飯と水とトイレを清潔に保つことのみを行いましょう
まずは人がいても危害を加えられることがないという安心を新入り猫に感じてもらいましょう
人になれる前に、部屋で自由に過ごすことができると
ご飯などをあげても人の前では食べなかったり隅っこに隠れたりと半野良猫状態になります
顔合わせへと進むタイミング
顔合わせに進むタイミングは新入り猫が家に対して安心感を感じてくれたと思えるタイミングで行う必要があります
猫は安定を覚えるとそこから先に進むのは少し勇気が必要です。
扉を開けたときにドアの向こうに出てこようとするようになれば
だいぶその世界に安心感を覚えているといえます
また新入り猫に対して触っ足りできなければ、ケンカになったときに引き離すことが難しいため
新入り猫の人馴れもある程度進んだタイミングで行う必要があります。
次の顔合わせのステップにのっとって先住猫との顔合わせを進めていきましょう
新入り猫と先住猫の顔合わせの手順
猫同士の顔合わせの順番には正解があるわけではありません
大切なのは無理をさせず、少しずつ前進させることです
手順① まずは家になれる
まずは新入り猫は新しいおうちに慣れてもらう必要があります
これは先ほどまでのステップを指します
先住猫は新入り猫の存在に敵意を抱かないようにさせる必要があります
新入り猫・先住猫それぞれに対する配慮事項を見てみましょう
【新入り猫に対して】
・まずは別室で過ごす
・最初はケージで過ごす
・なれるまでに怖い思いをしないように配慮する
・ご飯などは必ず先住猫が先
・いつも以上にかわいいねと言ったりかまってあげる
・ごはんのタイミングで新入り猫の存在を感じさせる(いいこと=新入り猫をリンクさせる)
ごはんはドア越しに食べるところから始めましょう
少しずつ近づけ最終的にはドアを挟んですぐ向かい合うところを目指していきます
手順② 匂いの交換
お互いが新しい環境になれて来たら次は匂いの交換を行います
ポイントはまだ相手の姿を見せないことです
先住猫のにおいがついたものを
新入り猫の部屋に置き
新入り猫が使ったものを先住猫のテリトリーに置きましょう
交換するものは毛布やおもちゃなどよく調べられるものがおすすめです
爪とぎなどもおすすめです。
爪とぎは爪をとぐだけではなく
爪をとぎながら、猫は自分のしるしを爪とぎに刻むことができるので
自分のにおいと相手のにおいをミックスすることができます
注意点は無理ににおいをかがせようとせず、自分のペースで猫が匂いを嗅げるようにしてあげるとよいでしょう
手順③ 場所の交換
相手のにおいや存在に対してだいぶ慣れてきた後は
場所の交換を行います
ポイントはまだ顔を合わせないことです
お互いが顔を合わせないように、
先住猫のテリトリーへ新入り猫を移動させ
新入り猫を先住猫のテリトリーに移動させて探検させます
新入り猫にとっては未知の世界になるため
怖がって出ていこうとしない可能性があります
その場合は無理につかまえて連れていったりすることはせず
大好きなおやつなどで呼び出すなど
自分の意思で来たと思ってもらうことが大切です。
人馴れしていない猫であると
このステップが猫にも人にも馴れていないのでなかなか
部屋の外に出ることができないでしょう。
最初は1歩でも短時間でも構いません
大丈夫そうであれば回数や時を増やしてもかまいませんが
ある程度規則的におこなうと猫もリズムを感じることができ安心できます
手順④ 仕切り越しの対面
においや場所の交換が終わり、お互いの存在を感じることができたら
ようやく顔合わせのタイミングになります
相手のにおいを知っていたとしても
目の前に他の猫が現れたら、今までと同じようにはいかないでしょう
まずはペットゲートなどの仕切り越しで対面させる必要があります
今まで以上に慎重に進むことが大切です
ペットゲートには布をかけて
相手が見える時間をこちらでコントロールできるようにしましょう
そのような状況で相手を見ながらご飯を食べるというステップから始めます
ペットゲート越しに執拗に猫パンチを繰り広げたり威嚇したり
落ち着いてご飯を食べることができないようであれば
さっと布を降ろして対面を終了します
手順⑤ 仕切りを外しての対面
仕切り越しで逃げずにご飯を食べたりできるようになり
相手に攻撃をしようとしなくなったりと落ち着いた様子を見せたら
いよいよ仕切りをなくしての対面の段階です。
このタイミングこそ一番飼い主の適切なサポートが必要となります
【仕切りを外しての対面】
☆先住猫の縄張りでもなく、新入り猫の縄張りでもない部屋で行う
☆隠れる場所をすべてふさぐ
☆顔合わせではなく同じ空間・時間を共有するセッション(同じ空間でいいことを体験する)
☆衝突の予感がしたら飼い主が適切に介入する(目隠し・気そらし・強制終了)
(どちらの縄張りでもない場所で行う)
仕切りを外しての対面は場所選びが重要です。
新入り猫の縄張りで行うのは論外で、先住猫の縄張りで行うのは新入り猫が委縮してしまうでしょう
どちらの縄張りでもない部屋で行うのがベストです
(隠れ場所をすべてふさぐ)
隠れ場所があると何かあるとそこにもぐりこんでしまう可能性があります
そうなると、顔合わせが進まないだけではなく
差し伸べた手を猫にかまれたり引っかかれたりする可能性があります
(同じ時間と空間を共有する練習である)
顔合わせは猫が見つめ合って鼻と鼻をくっつけたりするところを期待するかもしれません
しかし現実はそうではありません
知らない猫同士が見つめ合うことはにらみ合いであり
ケンカに発展する一歩手前です。
見つめ合って構えるようであればさっと目隠しの板などを間に入れましょう
セッションの目的はケンカすることなく同じ部屋で過ごすということです
顔合わせではなく同じ部屋で一緒にいいことをする
お互いに干渉することなく仕切りなしでご飯を食べたり
それぞれがおもちゃで遊んだりするという時間です
(衝突を避けるサポートを飼い主が行う)
飼い主は猫たちの相手への敵意をそらし
それぞれの猫をいいこと(ごはん・あそびなど)に集中させることが必要です
何よりも避けるべきは本気のケンカです
ぶつかりそうだなと感じたら
さっと目隠しの板を挟んだり音が鳴るものを落としたりして気をそらします
そしてセッションを続けられそうか確認します
無理そうであればさっとセッションを終了します
無理せず1歩ずつ進む
大切なのは決して無理をさせないことです
数秒でも同じ部屋に入れたらそれでも顔合わせは成功です
その時間を少しずつ長くしていくことが大切です
飼い主も勇気を出して一緒に前進する
猫の顔合わせは飼い主の勇気も試されます
猫の顔合わせには威嚇やケンカがつきものだからです。
今までうちの猫の猫がこんな威嚇する声を聴いたことがないとびっくりしたり
急にとびかかっていく姿にハラハラしたりします
だからといってトラブルが発生した時点でもうあきらめてしまっては前に進めなくなってしまいます
少しずつでいいというのは猫だけではなく飼い主も一緒です
一緒に小さなチャレンジをクリアしていき、少しずつ前進していきましょう
猫同士の顔合わせを成功させるための4つのヒント
猫同士の顔合わせを成功へと導く確率を上げるためにはできることがあります
我々飼い主ができることを4つ紹介します
事前準備を怠らない
猫の顔合わせのポイントは『決定的な衝突を避けること』です。
事前準備をしっかりすることで、本気のケンカにつながる確率を下げることができます
- 爪を切っておく(弱い方の爪は残しておくのもあり)→致命傷を避けるため。おどおどしている猫はいじめられやすいので武器を残しておくのも一つの方法
- しっかり遊んでエネルギーを発散させておく→エネルギーをぶつける相手をコントロールする
- 手順を飛ばさない→いきなり顔合わせは大戦争勃発の危険性大!!
- 逃げ道を確保してあげる→戦うしかないとなったら死に物狂いで戦う可能性があるため
事前に打てる手をしっかり打っておくことが大切です
猫は基本的に戦いを好まない生き物です。
戦うしか道がないときしか戦いません。
本気で戦う時は猫は目やのどといった急所を狙います。
選択肢を広げてあげましょう
ここぞという時にとびきりのご褒美を取っておく
猫が見るだけでいぇーいといって寄ってくるおやつやごはんがあると思います
顔合わせの段階においては大好物のおやつなどは最高のツールとなってくれます
しかし、常時そのとびきりおやつを使っていると猫は慣れてしまい大事な時に効力が半減してしまいます
仕切りなしの顔合わせのタイミングなど最大限の注意を払う必要があるときなどに合わせて
とびきりのおやつを使うなどメリハリを持たせることで
猫たちの興味をそらしたり、注意をひいたりすることができます
記録を取っておく
記録を取っておくことは非常に重要です
なぜなら人間の記憶はあいまいだからです。できれば数値化しておくとなおよしです
変化や前進を実感できる
例えばごはんを昨日はよく食べたといってもよく食べたの基準は人それぞれです
30gいれて20g食べていたといわれると誰が見ても具体的に食べた量がわかります
猫の顔合わせは少しずつ焦らず進める必要があります。
記録を取っておくことで昨日より10秒長く平和に同じ空間で過ごせたなどと小さな変化に気づくことができるようになります
衝突のポイントやセーブ地点が見えるようになる
記録を取り続けるにもいろいろな方法があります
例えば
- マップを書いて猫同士が衝突した場所やマーキングをした場所を記録する
- お互いに近づくことができたポイントにマスキングテープを張る
上記のような記録をつけていくことで
衝突ポイントや現在地が目でわかるようになります。
なぜここでいつも衝突が起きるのだろうという原因を特定できたり
重要な場所がわかったりします
その他、今の現状の距離を目でわかるようにしておくことで
続きから猫たちの顔合わせを再開することができたりします
第三者のプロの協力を得よう
初めての猫同士の顔合わせは分からないことや不安がいっぱいです
そういったときにはひとりで悩まず
保護猫団体から保護猫を迎え入れる場合は保護猫団体の方にアドバイスをもらったりすること重要です
また獣医さんに飼育相談などをすることも有益な情報がえられたりします
ストレスによる体調の変化なども起きる可能性があるので自分一人で判断したり抱え込まない姿勢はとても大切です。
新入り猫との顔合わせに成功した後も猫同士の衝突を防ぐ対策が必要
先住猫と新入り猫が同じ空間を共有できるようになったから
これでもう一安心というわけではありません
あるときふとケンカに発展することもあります
トイレの数は足りているか?
猫が楽しめる場所が足りているか?
しっかり遊ぶ時間を確保しエネルギーの発散ができているか?
など日ごろから猫たちが快適に過ごせる空間となっているかどうかを確認して維持していく必要があります
ただただトイレが多ければいい
ご飯を切らさず置いてあればいい
など資源を多くすることではありません。
ここに猫たちが不満や不便を感じていそうだなということを把握することが大切です
先に述べた記録やしるし付けは猫たちの不満ポイントの発見を促してくれます
活用していきましょう
先住猫と新入り猫の相性と顔合わせの手順のまとめ
猫同士の顔合わせには正解はありません
猫たちの様子を見ながら少しずつ気長に行う必要があります
時にはケンカに発展することもありますが、適時介入して
何度も取り組む必要もあります
猫と飼い主の勇気が試されるときでもあります。
そしてなにより、飼い主の期待を押し付けるのではなく
どうしてもうまくいかず、顔合わせをあきらめるケースもあることは忘れずにいましょう
その場合は、それぞれの猫が幸せに過ごせる空間づくりを考える方向に切り替えましょう